ステンレスタンブラーエッチング
タンブラーでステンレス製が良く使われるようになったのは、中が真空で断熱性が高く保てるようになってからのような気がします。
今回はステンレス製のタンブラーをレーザー加工の応用例として、エッチング処理してみました。
エッチングについて、フォトレジスト方式のほうが精度や仕上がりは優れていますが、可能性を探る意味でチャレンジしてみました。
使用機種 Podea-01
仕様素材 ステンレス製タンブラー、オフィレン系カッティングシート
その他 エッチング液
エッチングしたい部分とエッチングしない部分を作り出すために文字の切り出しを行います。
レーザー加工機で作り出すマスクは熱でフィルムを加工するため、フォトレジスト方式に比べ精細さでは劣ります。
そのため、切り抜き加工で表現できるような比較的大きな文字でデザインを行いました。
オフィレンカッティングシートに加工を施したフィルムを、ステンレスタンブラーに転写します。
転写した以外の部分も保護をする必要があるため、各種マスキングテープ等でエッチング液が侵入しないようがっちり防衛します。
エッチングが終了したら中和処理を行い綺麗にすすぎます。その後保護フィルムをはがして再度すすぎます。
最後に全体をポリッシュ(磨いて)して終了です。
タンブラーでの作業はかなり難易度が高く、かなりハードルの高い素材を選んでしまいました。慣れないと失敗しやすいのではないかと思います。
レーザー加工よりも、別の分野の職人技を求められているような気がします。
下のような比較的平面のエッチングなら、マスキングをした上に液を垂らして数分程放置するだけで綺麗なエッチングができます。
こちらの方はかなり簡単に作業が出来ました。
(MakerFaireと書いていますが、さすがにこれは持ち込まない予定です)
作例を作る上では職人ではないのですが、ある程度の職人的作業が求められます。様々な作例を作っていくうちに気が付くのですが
レーザー加工機や3Dプリンタというのは今比較的ホットで派手な機械ではありますが、最終的な製品や作品を作るという観点からみると、道具でしかありません。その装置単体で完結できることは極めて限られています。
使う人の工夫やアイディア次第では道具は様々な価値を生むというということを日頃痛感しています。
Podea-01は使い物にならない? それは YES でもあり No でもあります。
さあ、次はどのような作品でYESの答えが出せるでしょうか。
Podeaの挑戦は永遠に終わりません。