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WEBUI更新と今後の方針について

本ブログは位置補正によるアクリルスタンドの作例で使われた機能を搭載したWEBUI(Windowsのみ対応)概念や手法について簡単にご説明させていただきつつ

本機能に対応したWEBUIのリリースも兼ねて作成されています。WEBUIをご利用の方は

記事後半までお読み頂きダウンロードいただければと思います。

同時に今後の方針についても記載されていますのでお手すきの時にご覧いただければと思います。


■位置補正にまつわるお話し

位置補正は最初の1台目のレーザー加工機を作り始めたころからの課題でした。

具体的な解決策は色々あるのですが、アクリルスタンドの作例は特にその最も難しい例の一つでした。


大まかに位置を合わせたり、端材の領域を切り取るように加工するのにはカメラが有効なことも多いのですが、アクリルスタンドのような±0.5㎜等ズレた場合ずれがよくわかってしまうようなデータには使えない事例が多いようです。

今回はその最も位置ずれが許されない事例に対する対処方法です。

オリジナルがこんなデータの場合・・・









大げさにずらしましたがほんの少し傾くだけで切ってほしくない部分まで切られてしまうというもので、非常に精度が必要な加工内容でした。







Podeaが採用したのは行列演算方式という少しだけ高度な補正方法です。印刷機の都合などで実際の印刷したものが少し大きくても・小さくても補正が追従する優れた補正方式を採用しています。


■実際に使う時は下記の様な方法で補正を行います。

1)上のデータにもありますが既定の十字データを3か所入れる(左上・右上・右下)

2)十字データを含めて印刷する(切断線は消すほうがセオリー)

3)補正補助ソフトを使用しレーザーポインターで十字データの位置を記憶させる

4)補正モードで加工を実施する

具体的な操作方法についてはソフトウエア取り扱い説明書をご覧ください。

重要なポイントとして印刷された十字の上にポインターを合わせてサンプリングする事で

印刷物がどのぐらい上下左右にズレているのか、何度傾いているのか、そしてどのぐらい縮尺が掛かっているのかを測定点から割り出して加工をすることが出来るようになります。



位置を合わせる手間はかかりますが、サンプリングが正確にできれば±0.1~0.2㎜ぐらいの精度感で位置が補正されます。


下記の写真のようにわざと印刷を大きくしても正確に十字のポイントをサンプリングする事で切断補正は自動的に追従します。


◇現バージョンのWEBUIのダウンロード

今回のWEBUIは内部的に多くの改造を施したこともあり、一旦このブログからダウンロードできるようにしたいと思います。本バージョンは新しいリリースがある場合は通知がされますので、WEBUI以降の検出も含めてWindowsユーザー様は更新をお願いします。


WEBUI 7.4.0 Windows版はこちらです(回転補正機能あり)

補正について追記されたマニュアルはこちらです。


◇WEBUIの今後について

Podeaレーザー加工機の操作用ソフトウェアはWindowsアプリへ移行し

WEBUIは廃止の予定です。現在ご利用の方は継続してご利用が可能です。

MacOSや各種ブラウザの仕様変更に伴う不具合には対応できなくなります。


WEBUIの本来の目的

WEBUIはレーザー加工機の中にサーバーを搭載しブラウザで全ての操作をする目的で開発が始まりました。付帯的に複数のOS環境(Mac等での動作)が実現しましたが、基本的にユーザー環境ではなくレーザー加工機の中でデータ処理を完結させ、安定的に動作する機械を作るのが目的でした。


WEBUIの現状

技術的な下地が出来つつあるタイミングでコロナ禍が始まり、電子部品等が手に入らない状態なり価格も高騰する異常事態が年単位で続きました。WEBUIの真の目的である加工機のサーバー化がすすめられずWEBUIというのが現在は形骸化した状態となっています。


補正プログラムを作成するにあたりWEBUIそのものの開発性の悪さや動作処理の遅さ特にMacOSの更新サイクルの速さに伴う対処の多さ等各種問題が大きな課題として表面化しました。


今後の方針

以上のことから一度原点に戻り、Windows専用のプログラムを再構築する予定となっています。複数のOSを想定した開発は思った以上に工数がかかり、現状のPodeaでは実現したい内容を実現していくために思考のスピードで開発が進められるWindowsアプリ開発一本で行う予定です。

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