ガスケット切断加工

様々な問い合わせを頂きますが、たまに予想外の分野からの問い合わせを頂くことがあります。その中で現実的に使えるかは不明なのですが、興味深い素材切断可否の問い合わせがあったため今回はこの素材に挑戦してみます。
合わせてPodea-01 TypeH (USB/wifi)という新しいモデルの動作検証とご紹介を含めて作例記事にしました。

使用機種 Podea-01 (Type-H USB/wifiモデル) 6W
使用素材 ノンアスベストタイプガスケット 0.5㎜厚
加工時間 約12分
使用ソフトウエア CorelDRAW 2017

ガスケットのお問い合わせを頂いたのが円形のシンプルなものではなく、バイク等で使用する異形ガスケットを切り出せるかという内容でしたのでより具体的にイメージできるように小型バイクで使用されているガスケットを取り寄せて同じ形で作成してみました。そもそもガスケットの素材があるのか疑問でしたが普通に購入でき、意外と敷居は低い印象でした。

購入した部品のCADデータなどは無いため、現物合わせでデータを作成する必要があります。

具体的にはオリジナルをスキャナーでスキャンし、CorelDRAW上でベジェ曲線で形を作りました。

今回は手作業で地道にトレースしました。右下絵は分かりやすいように青の太線でトレース線としています。

最終的に切断加工をするデータを一度印刷して、オリジナルと同様の形・サイズかを確認してから加工に入ります。

ガスケット自体は薄いのですが、ガスケットを構成する素材がゴムやファイバー系の繊維等が練りこまれているもので出来ているらしく、加工が比較的難しい部類でしたが繰り返し切断加工をすることで最終的には問題なく切り抜けました。

思ったより繰り返し切断加工が必要だったため、切断パラメータを試行錯誤する際、Type-Hモデルで追加された繰り返し加工機能が予想外に役に立ちました。具体的には加工終了後フロントパネルボタンを長押しするだけで同じ加工を繰り返す機能です。これで複数回切断加工を実施し、何回目で切れるかを検証しました。

問い合わせを頂いた方から、何故ガスケットを切りたかったのかについては聞きそびれたため理由は不明ですが、
バイクに限らず車でも入手が難しかったり時間がかかる場合、カスタムする場合等にこれらのガスケットを使用して
ガスケットを切り出しているという現状があるようです。

基本的には燃焼加工のため、切断面は多少なりとも焦げるため実用する場合は端面の清掃は必須と思われますが
ガスケットを切れるか?という問いに対しては今回の作例の範囲内(素材・厚み)では切断できそうです。

Type-Hモデルのご紹介

作例とは別に今回はType-Hモデルのご紹介も兼ねた記事となります。

1)wifiインターフェイスの増設

Type-Hモデルは 使用できるインターフェイスがUSBとwifiが使用できるようになりました。
wifi環境であればPCと直接接続せずに電源をつなぐだけで加工ができる準備が整います。

wifi通信が不安定な環境でも、加工データも一度加工機内部に全データを転送してから加工するため加工が開始すればPCをスリープモードにしても安定して加工は継続されます。

2)オフライン再加工

今回の作例で予想外に役に立ったのですが、オフライン再加工という機能も同じものを繰り返し加工する場合有効な機能があります。
Podeaは少数ですが外国で使用されていたり、挑戦的な障害支援系の学校様にお求めいただいていたりもします。

このような状況だと、同じデザインを繰り返し加工するシーンというのが存在します。

一度PCからデータを転送しておけばそのあとはレーザー加工機本体の簡単な操作だけで同じデータを繰り返し加工出来ると

利便性が高くなります。その操作方法はとてもシンプルです。

電源が入っている状態で、フロントパネルのボタンを長押しするだけで最後に加工したデータを同じように再度加工します。

3)LINE通知

ネットワークの機能を生かした機能も追加されました。
LINE通知機能をPodeaレーザー加工機の方に設定してインターネットに接続できる状態にしておけば、Podeaレーザー加工機単体の状態でも加工終了後にLINE通知が届く仕組みが組み込まれています。

安全上基本的には加工機のそばには必ず人がいて何があっても対応できる状態にするのは絶対条件ですが
上手く使えば加工終了タイミングを把握する意味でも有効な機能です。

​4)ネットワークと拡張性

Type-Hモデルは今までと異なり、機械側のソフトウエアのアップデートも簡単に出来るよう作られています。
今現在は最小限の機能ですが、wifiインターフェイスの採用によりネットワークとの親和性が高まったため、将来的にはスマホ等との連携等、今まで思い描いていても実現できなかった様々な事が実現できるモデルとなります。

今回のメジャーアップデートで装置内部の制御部品の処理能力が大幅に増加し、今までにない柔軟性と可能性が生まれました。

​これからのPodeaに引き続きご期待下さい。