top of page

​銘木で表札の作成

一般的なCO2レーザー加工機はとてもパワフルで、様々な素材が加工できますが、Podea-01のレーザー加工機は基本的に

自然素材で燃焼しやすい物が基本的な加工対象となります。

Podeaでも加工しやすい素材である木材、それも今回は少し高級な銘木と呼ばれる木材を使用した表札を作成してみました。

レーザー加工機の特性を最大限利用しつつ、レーザー加工の跡をほとんど残すことなく作品を仕上げて一味違った作例に仕上げてみました。

使用機種 Podea-01 (Type-G) 4Wモデル

使用素材 銘木(栗)・アガチス材

加工時間 約7分(名前彫刻部)

使用ソフトウエア CorelDRAW Graphics Suite X6

銘木 Podeaで表札作成

今回は銘木(栗)を刻印するのですが、素材としては安価な素材と全く変わらずに加工できるようです。

銘木の雰囲気を最大限生かす為、樹皮の部分が綺麗に見える板を選別して素材としました。

​デザインデータはこの樹皮の部分を考慮して加工データを配置します。(今回は少しだけ左寄りに配置します)

銘木素材
Podea 表札デザイン

表札なので位置ズレや傾きがあると違和感を感じると思います。位置合わせ(特に角度)は慎重に行いました。

この板表面に、表札文字をまず掘り込みます。

​この掘り込んだ部分に別途レーザーで切り出したアガチス材の木片を接着剤でくっつけながらはめ込んでいく作戦です。

Podea 表札 位置調整

文字の部分はアガチスという厚さ3㎜の木材を掘り込んだ文字を切断データにして切り出して作りました。

はめ込む部分の素材を切り出すまでは良かったのですが、、、この小さな部材に塗料を塗る時、塗料を吹くだけで飛んでしまいそうな程

小さい部品になってしまいました。色々作るのですが、基本的に一回しか作らない事が多いためこういう時は簡単な事でも結構悩みます。

結果として埋め込む側を両面テープで貼り付けて固定してから塗装しました。

Podea 表札文字部分切り出し

塗装した文字の部品をレーザー彫刻加工で掘り込んだ部分にはめ込んでいきます。

人の感覚だけで配置すると当然キッチリ配置することは不可能ですし、位置決めをするために何かしらの治具を用意するのも大変です。

事前にレーザーで浅彫りしておくと、デザインソフトウエアで作った通りの配置でバチッと配置が決まります。

加工精度も高いため、気持ちいいぐらいピタッと嵌っていきます。

Podea 表札文字部分のはめ込み

最初はレーザー加工の作例なので、レーザーで掘って終了しようかとも思ったのですが、レーザー加工機をフルで活用しつつ

​レーザー加工の痕跡を残さない、製品に使用できるような手法の作例も面白そうと思い今回の作例に至りました。

​結果としては立体的な仕上がりと見た目の美しさも際立ち、とても良い作品が出来たと思います。

Podea 表札 立体感

壁紙に貼り付けて実際の使用した感じのイメージで撮影してみました。

落ち着いた色合いでありながら、樹皮の部分がそれだけでデザインとして際立ち、銘木独特の存在感と

ハッキリとした文字の表札はそれだけで大きな存在感と所有満足感があります。

Podea 表札 存在感

銘木という素材の価値

ホームセンターで入手可能な木材はほとんどが外来材で非常に安価なのですが、木としてはあまり良い素材とは思えません

そんな中、ホームセンターを散策中に木材エリアの隅っこの方にひっそりと配置されていた銘木コーナーでの出会いが

今回の作例のスタートラインでした。

作例の中で価格の事を書くということもあまりないのですが、今回の表札は1枚1080円の銘木板を3等分した物でした。

あとはアガチス材の端材を使用して作ったため、素材代原価としては表札1枚あたり400円ぐらいしかかかっていません。

ここで伝えたいことは安いことが主ではなく、銘木が持つ存在感は思った以上に大きく、使える分野やチャンスがあれば

積極的に使って、作品や製品価値を高めるのは非常に効果的なのではないだろうかとという点です。

この作例は1.8mで200円程の外来材を使って、掘り込み加工だけ行いこの記事を作ることも当然出来ました。

しかし、それではこの作例記事そのものの魅力は極めて限定的だったことでしょう。

銘木そのものの存在感、そしてレーザー加工を最大限活用しつつ、その加工痕跡を残さないというアプローチと、

丁寧に仕上げることの楽しみ・・・これらの全てが重なった時にこの作品の魅力が生まれたのだと思います。

素材そのものの価値を最大限に活用するのも、レーザー加工機を最大限に活用するのも・・・

全ては使う方の日々の創意工夫により実現します。

Podeaはそのような創意工夫を支える根底の道具として使ってもらい、役に立つためにはどうすれば良いか・・・日々考え続けています。

bottom of page